こんにちは、穂苅と申します。
このコラムでは、主にこれからPHPを学習しようと考えている若手のエンジニアや、エンジニア希望の方向けに、 PHPについての最新情報やPHP試験に関する内容を取り上げていきます。
プログラミング言語の学習を検討している皆さんにとって、「どの言語を学習していくのか」は1つの決断です。多くのエンジニアは、得意な言語をベースに他の言語にも理解を広げていくという流れが多いように思いますが、「選んだ言語が将来も使われ続けるのか?」という疑問は切実な問題ではないでしょうか。
2025年8月現在、PHP 8.4.11がリリースされたタイミングで、改めてPHPの将来性と学習価値について考えてみます。
継続的アップデートが物語るPHPの健全性
2025年8月現在、PHPの最新バージョンはPHP 8.4.11となっています。(※1)通常、バージョンの末尾の数字は、マイナーアップデートですのでセキュリティ対応のアップデートなどが行われます。
その意味で見てみると、PHP 8.4系統は2024年11月にリリースされてから、わずか9ヶ月間で11回ものアップデートを重ねています。
様々な見方があると思いますが、この頻繁なアップデートは、PHPコミュニティの活発さと、セキュリティに対する真摯な取り組みを示しています。実際、オープンソースプロジェクトの中には、メンテナンスが停滞し、セキュリティホールが放置されるケースも少なくありません。しかし、PHPは25年以上の歴史を持ちながらも、現在も精力的に改善が続けられているのです。
特に注目すべきは、2025年7月に発覚したCVE-2025-1735(※2)やCVE-2025-6491(※3)といった脆弱性に対しても、迅速にセキュリティパッチが提供されていることです。PostgreSQLエクステンションに関わる文字列エスケープ処理の問題など、技術的に複雑な課題であっても、開発チームは適切な対応を行っています。
(※1)https://www.php.net/releases/8_4_11.php
(※2)https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2025-1735
(※3)https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2025-6491
セキュリティサポートの長期保証が示す安心感
PHP 8.4系統のセキュリティサポート期限は、2028年12月31日まで予定されています。つまり、現在学習を始める学習者にとって、少なくとも 3年以上にわたって安定したセキュリティ環境で PHPを使用できることが保証されていることになります。
これは、エンジニアのキャリア形成において重要な要素で、プログラミング言語の学習には相当な時間と労力が必要ですが、学習した言語が短期間で使えなくなってしまうリスクは、投資対効果を大きく損ないます。PHPの場合、このようなリスクが最小限に抑えられているため、安心して学習に取り組むことができます。
2024年11月リリースのPHP 8.4が示す技術革新
PHP 8.4では、「プロパティフック」や「非対称可視性」といった新たな機能が追加されました。プロパティフックにより、従来の煩雑なgetter/setterメソッドを使わずに、より自然で保守性の高いコードが書けるようになりましたので、現代のソフトウェア開発で重要視される「読みやすく、保守しやすいコード」の実現を前進させる機能です。
非対称可視性機能では、プロパティの読み取りと書き込みに異なるアクセス修飾子を設定できるため、より安全で設計思想が明確なオブジェクト指向プログラミングが可能になりました。これらの新機能は、PHPが「動けばいい」レベルの言語から、エンタープライズレベルの開発でも通用する本格的な言語へと進化していると言ってもいいかもしれません。
これらから、PHPというプログラム言語の将来性はとても高く、学習する価値も高いことがわかります。
PHP技術者認定試験
今後、学習を本格化させるエンジニアの皆さんにとって、PHPは学習するのにとても良い選択肢です。短期間で実用的なスキルを身につけられ、安定した転職市場での需要があり、長期的なキャリア形成にも適している。これほどバランスの取れた選択肢は、他にはなかなか見つからないでしょう。
ただ、単にPHPを学習すると言っても基準や目標が欲しいものです。
PHP8技術者認定初級試験(※4)では、基本的なPHPプログラムの基本知識を問う試験として、入門編のマイルストーンと位置づけることができます。「PHP8技術者認定上級・準上級試験」(※5)では、実用的なプログラミングテクニックを問う試験となり、PHPの上級者のマイルストーンとなります。
(※4)https://www.phpexam.jp/summary/novice8
(※5) https://www.phpexam.jp/summary/expert8
PHP技術者認定機構が提供する試験体系は、「経済産業省のITスキル標準(ITSS)に正式認定」されており、企業からの信頼性も抜群です。PHP8技術者認定初級試験(ITSSレベル1)からPHP技術者認ウィザードまで、体系的なスキル証明が可能です。
これからPHPを学ぶ方、学び直す方、別の言語のプロフェッショナルで、PHPの習得も始めた方など学習するにあたっては「PHP技術者認定試験」を活用し理解力をチェックすることも学習予定に入っているとより有効です。
試験については、PHPの技術知識について以下のポイントをカバーできます。
・自分の知識を高めたい
・PHPの実力を把握したい
・会社における基準の1つとして使いたい
ぜひこちらのページもご覧ください。
https://www.phpexam.jp/summary
現在、「PHP技術者認定試験」は以下の試験を実施しています。ご自身のレベルとPHPのバージョンに
よって選択ができますので、ご興味あるものがあればアクセスしてみてください。
・PHP8 技術者認定初級試験 ITSS レベル1
・PHP7 技術者認定初級試験 ITSS レベル1
・PHP5 技術者認定初級試験 ITSS レベル1
・PHP8 技術者認定上級・準上級試験 ITSS レベル2/3
・PHP5 技術者認定上級・準上級試験 ITSS レベル2/3
・PHP 技術者認定ウィザード
また、PHP技術者認定試験では、合格体験記を合格者の方に頂いております。これから試験を受験され
たいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
PHP 試験合格体験記